年金受給者が亡くなったら|年金停止・未支給年金・遺族年金の手続き【福岡・飯塚・筑豊の相続ガイド】

「父が亡くなったけど、年金はどうすればいいの?」
「もらい過ぎた年金は返さないといけないの?」
「遺族年金って申請できるの?いくらもらえるの?」
親や配偶者が年金を受け取っていた場合、亡くなった後には年金に関するいくつかの手続きが必要になります。手続きを忘れると過払い年金の返還を求められたり、受け取れるはずの給付金を逃したりすることも。
この記事では、年金受給者が亡くなった後にやるべき一般的な手続きを、わかりやすくご案内します。
まず確認|年金に関する手続き3つの柱
年金受給者が亡くなった後の年金手続きは、大きく3つに分けられます。
| 手続き | 内容 | 期限 |
|---|---|---|
| ① 年金受給停止の届出 | 故人が受け取っていた年金を止める | 速やかに(14日以内が目安) |
| ② 未支給年金の請求 | 亡くなった月分までの年金を遺族が受け取る | 5年以内(早めに請求を) |
| ③ 遺族年金の申請 | 遺族が新たに年金を受け取れるか確認・申請する | 5年以内(早めに申請を) |
手続き①|年金受給停止の届出
①年金受給停止の届出(速やかに)
故人が受け取っていた年金を停止するための届出です。届出が遅れると、亡くなった後に振り込まれた年金を返還しなければなりません。できるだけ早く手続きを行いましょう。
届出先と必要書類
| 年金の種類 | 届出先 |
|---|---|
| 国民年金(老齢基礎年金) | 市区町村の年金窓口または年金事務所 |
| 厚生年金・共済年金 | 年金事務所(最寄りの年金事務所) |
| 両方受け取っていた場合 | 年金事務所への届出でまとめて対応できる場合が多い |
必要書類チェックリスト
- 年金受給権者死亡届(年金事務所・市区町村で入手)
- 故人の年金証書(見つからない場合は年金事務所に相談)
- 故人の戸籍謄本または死亡診断書の写し
- 届出人(遺族)の本人確認書類
- 届出人のマイナンバーがわかるもの
手続き②|未支給年金の請求
②未支給年金の請求(亡くなった月分の年金を受け取る)
年金は「後払い」の仕組みです。たとえば6月に亡くなった場合、6月分の年金は8月に振り込まれるはずだったものです。亡くなった月分までの年金はまだ受け取っていないため、「未支給年金」として遺族が請求できます(国民年金法19条・厚生年金保険法37条)。
未支給年金を請求できる遺族の範囲
請求できる遺族は、故人と生計を同じくしていた以下の方です(優先順位順)。
| 優先順位 | 請求できる遺族 |
|---|---|
| 1位 | 配偶者 |
| 2位 | 子 |
| 3位 | 父母 |
| 4位 | 孫 |
| 5位 | 祖父母 |
| 6位 | 兄弟姉妹 |
| 7位 | 3親等内の親族(甥・姪など) |
未支給年金の請求に必要な書類
- 未支給年金請求書(年金事務所・市区町村で入手)
- 故人の年金証書
- 故人の戸籍謄本(死亡の記載があるもの)
- 請求者の戸籍謄本(故人との続柄がわかるもの)
- 生計同一関係に関する申立書
- 請求者の銀行口座の通帳またはキャッシュカード
手続き③|遺族年金の申請
③遺族年金の申請(受け取れるか確認してから申請)
遺族年金とは、年金加入者(または受給者)が亡くなったとき、その遺族が受け取ることができる年金です。大きく「遺族基礎年金」と「遺族厚生年金」の2種類があり、それぞれ受給できる条件や対象者が異なります。
遺族基礎年金と遺族厚生年金の違い
| 種類 | 受給できる遺族 | 主な受給条件 |
|---|---|---|
| 遺族基礎年金 | 子のある配偶者、または子 | 故人が国民年金に加入していたこと。子は18歳到達年度の末日まで(障害がある場合は20歳未満) |
| 遺族厚生年金 | 配偶者・子・父母・孫・祖父母 | 故人が厚生年金に加入していたこと。配偶者は年齢・子の有無などの条件あり |
遺族年金の申請に必要な書類(一般的な例)
- 遺族年金請求書(年金事務所・市区町村で入手)
- 故人の年金手帳または基礎年金番号通知書
- 故人の戸籍謄本(出生から死亡までの全戸籍)
- 請求者の戸籍謄本・住民票
- 故人と請求者の生計同一関係に関する申立書
- 請求者の収入が確認できる書類(源泉徴収票など)
- 子がいる場合は子の在学証明書など
- 請求者の銀行口座の通帳またはキャッシュカード
年金の過払いが発生した場合の返還方法
亡くなった後に年金が振り込まれた場合、その金額は返還が必要です。ただし、すべてが返還対象になるわけではありません。
| 振り込まれた年金の内訳 | 扱い |
|---|---|
| 亡くなった月分までの年金(未支給分) | 遺族が「未支給年金」として請求できる |
| 亡くなった翌月以降の年金(過払い分) | 年金事務所へ返還が必要 |
よくある質問(FAQ)
- 年金証書が見当たらない場合はどうすればいいですか?
-
年金証書が見つからない場合でも、年金事務所に相談すれば手続きを進めることができます。故人のマイナンバーや基礎年金番号がわかると手続きがスムーズです。
- 国民年金と厚生年金の両方を受け取っていた場合は?
-
原則として年金事務所での手続きでまとめて対応できます。ただし、加入状況によって手続き先が異なる場合があるため、まず年金事務所へご相談ください。
- 遺族年金はいつから受け取れますか?
-
申請が受理され審査が完了すると、原則として請求した月の翌月分から支給されます。申請が遅れた分は遡及して受け取れる場合もありますが、5年の時効があります。
- 離婚した元配偶者は遺族年金をもらえますか?
-
離婚した元配偶者は、法律上の婚姻関係がないため遺族年金の受給対象にはなりません。ただし、離婚後も事実婚状態にあった場合など、例外的なケースは年金事務所へご相談ください。
年金手続きと相続手続きの関係
年金に関する手続きと相続手続きは、別々に進める必要があります。混同しがちですが、それぞれに期限と手続き先があります。
| 手続き | 担当窓口 | 相続手続きとの関係 |
|---|---|---|
| 年金停止・未支給年金請求 | 年金事務所・市区町村 | 相続手続きとは別に行う |
| 遺族年金の申請 | 年金事務所・市区町村 | 相続手続きとは別に行う |
| 未支給年金の取り扱い | — | 相続財産ではなく遺族固有の権利 |
| 故人の銀行口座(年金振込口座)の解約 | 各金融機関 | 相続手続きの一部として行う |
まとめ
年金受給者が亡くなったらやること まとめ
- 年金受給停止の届出を速やかに行う(年金事務所または市区町村)
- 亡くなった月分の未支給年金を遺族が請求する(5年以内)
- 遺族年金の受給資格があるか確認し、該当すれば申請する(5年以内)
- 亡くなった後に振り込まれた過払い年金は返還する
- 年金振込口座の解約は過払い返還後に相続手続きとして進める
- 年金証書が見つからない場合は年金事務所へ相談する
年金に関する手続きは種類が多く、窓口や期限もそれぞれ異なります。「手続きが多くて何から始めればいいかわからない」「遺族年金をもらえるかどうかわからない」という場合は、まず年金事務所や社会保険労務士事務所へご相談ください。
また、年金手続きと並行して相続手続き(戸籍収集・銀行口座の解約・遺産分割協議書の作成など)も進める必要があります。
行政書士あきつ事務所では、飯塚市・直方市・田川市・宮若市・嘉麻市をはじめ、福岡県全域の相続手続きや遺言書作成をトータルサポートしています。
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