亡くなった後、銀行口座が凍結される理由と解除の方法【福岡・飯塚・筑豊の相続ガイド】

「父が亡くなったら、すぐに銀行口座が使えなくなってしまった…」
「葬儀費用を口座から出そうとしたら、ATMで引き出せなかった」
「凍結を解除するには何が必要なの?」
家族が亡くなり、その事実を銀行などの金融機関が認識した場合、権利関係の安定のため、その方の銀行口座は「凍結」の手続きが執られます。
葬儀費用や当面の生活費が必要なときに口座が使えなくなることで、困ってしまう遺族の方は少なくありません。
この記事では、銀行口座が凍結される理由・凍結解除の手続きの流れ・必要書類をわかりやすく解説します。飯塚市・福岡県の行政書士あきつ事務所がお伝えします。
なぜ銀行口座は凍結されるの?
「凍結」とは、口座からの出金・振込・引き落としなどが一切できなくなる状態のことです。銀行が口座を凍結する理由は、相続人全員の権利を守るためです。
人が亡くなると、故人の財産はその瞬間から相続人全員の共有財産になります(民法898条)。そのため、一部の相続人が勝手に預金を引き出してしまうと、他の相続人の権利が侵害されてしまいます。銀行はこれを防ぐために、死亡の事実を知った時点で口座を凍結します。
| 凍結されるタイミング | 内容 |
|---|---|
| 銀行が死亡の事実を知ったとき | 遺族からの連絡・新聞のお悔やみ欄・戸籍情報の照会など |
| 凍結後にできなくなること | ATMでの出金・窓口での払い戻し・振込・自動引き落とし |
| 凍結後もできること | 口座への入金(年金・給与など)は続く場合がある |
凍結前に引き出しはできる?
「銀行に知られる前に引き出してしまえば大丈夫?」と思う方もいらっしゃいますが、これはおすすめできません。
| 状況 | リスク |
|---|---|
| 相続放棄を検討している場合 | 「財産の処分」とみなされ相続放棄ができなくなる(民法921条) |
| 他の相続人がいる場合 | 遺産の無断引き出しとして、後でトラブルになる可能性がある |
| 引き出した金額が多い場合 | 相続財産の横領として法的責任を問われる場合がある |
凍結解除の手続き|2つの方法
銀行口座の凍結を解除するには、大きく2つの方法があります。
| 方法 | 内容 | 向いているケース |
|---|---|---|
| ① 遺産分割協議書による解約・払い戻し | 相続人全員で遺産分割を行い、協議書を銀行に提出して全額払い戻し | 相続人全員の合意が取れている場合 |
| ② 相続預金の仮払い制度 | 遺産分割前でも一定金額まで払い戻しを受けられる制度 | 急ぎで資金が必要な場合 |
方法①|遺産分割協議書による解約・払い戻し
最も一般的な方法です。相続人全員で遺産分割協議を行い、誰が預金を引き継ぐかを決めた後、銀行に必要書類を提出して払い戻しを受けます。
銀行手続きの流れ
故人が口座を持っている銀行に連絡し、相続手続きの担当窓口を確認します。
電話または来店で対応します。
銀行所定の「相続手続依頼書」と、必要書類の一覧を受け取ります。
銀行によって必要書類が異なるため、事前に確認しましょう。
戸籍謄本一式・遺産分割協議書・印鑑証明書などを準備します。
書類の収集に1〜2ヶ月かかる場合があります。
必要書類一式を窓口へ提出します。
審査期間は銀行によって異なりますが、通常2〜4週間程度かかります。
審査が完了すると、指定した相続人の口座へ払い戻しが行われます。
銀行手続きに必要な書類(一般的な例)
| 書類 | 取得先 |
|---|---|
| 故人の出生〜死亡までの戸籍謄本一式 | 各本籍地の市区町村 |
| 相続人全員の戸籍謄本 | 各本籍地の市区町村 |
| 遺産分割協議書(原本) | 作成したもの |
| 相続人全員の印鑑証明書 | 各住所地の市区町村 |
| 銀行所定の相続手続依頼書 | 各金融機関の窓口 |
| 故人の通帳・キャッシュカード | 手元にあるもの |
方法②|相続預金の仮払い制度
2019年の民法改正により創設された制度で、遺産分割が完了していなくても、一定金額まで預金を払い戻せます(民法909条の2)。葬儀費用や当面の生活費として資金が必要な場合に有効です。
仮払い制度の上限額
| 計算式 | 上限 |
|---|---|
| 口座残高 × 1/3 × 請求した相続人の法定相続分 | 150万円(1金融機関あたり) |
例:口座残高が300万円で、相続人が配偶者と子1人の場合
配偶者の仮払い上限額:300万円 × 1/3 × 1/2(配偶者の法定相続分)= 50万円
仮払い制度の利用方法
- 銀行窓口で仮払いを希望する旨を伝える
- 故人の戸籍謄本(出生〜死亡)・相続人の戸籍謄本・印鑑証明書を提出する
- 銀行所定の書類に記入・押印する
- 上限額の範囲内で払い戻しを受ける
遺言書がある場合の銀行手続き
遺言書がある場合は、遺産分割協議書の代わりに遺言書を使って銀行手続きを進めることができます。
| 遺言書の種類 | 銀行手続きでの扱い |
|---|---|
| 公正証書遺言 | そのまま銀行に提出できる(検認不要) |
| 法務局保管の自筆証書遺言 | 「遺言書情報証明書」を取得して提出(検認不要) |
| 自宅保管の自筆証書遺言 | 家庭裁判所の検認を受けた後に提出が必要 |
よくある質問(FAQ)
- 銀行が複数ある場合、それぞれで手続きが必要ですか?
-
はい、金融機関ごとに手続きが必要です。同じ書類を複数セット準備するか、戸籍については法務局に申請し「法定相続情報一覧図」を交付活用すると負担を軽減できます。
- 通帳やキャッシュカードが見つからない場合はどうすればいいですか?
-
通帳やカードがなくても手続きは可能です。取引のある金融機関に相続手続きの旨を伝えれば、残高照会から対応してもらえます。取引銀行が不明な場合は、故人の郵便物や税関係書類から確認しましょう。
- 相続人の一人が遠方に住んでいて、書類への署名押印が難しい場合は?
-
遺産分割協議書は郵送でのやり取りでも作成できます。相続人全員の実印と印鑑証明書が揃えば、全員が同じ場所に集まる必要はありません。相続人ごとに一枚ずつ署名実印押印がされていれば問題ありません。
- 口座が凍結されていても自動引き落としは止まりますか?
-
凍結後は自動引き落とし(公共料金・家賃・保険料など)もできなくなります。引き落とし先への連絡と支払方法の変更が必要になりますので、早めに対応しましょう。
- 銀行手続きは行政書士に依頼できますか?
-
はい、銀行口座の解約や証券口座の承継手続きは、行政書士に依頼することができます。その場合、一般的には、委任状や印鑑証明書などをご用意いただくのみとなり、銀行への訪問や事務手続き、相続人へのお振込みなどは、すべて行政書士が行うことが多いです。
まとめ
銀行口座凍結と解除手続き まとめ
- 銀行口座は死亡の事実が判明した時点で凍結される
- 凍結は相続人全員の権利を守るための措置(民法898条)
- 無断で引き出すと相続放棄や他の相続人とのトラブルの原因になる
- 急ぎの資金は「相続預金の仮払い制度」(上限150万円)を活用する
- 正式な解除には遺産分割協議書・戸籍謄本一式・印鑑証明書などが必要
- 複数の金融機関がある場合は法務局の「法定相続情報証明制度」を活用すると便利
- 書類準備から解除完了まで2〜3ヶ月かかる場合があるため早めに動く
銀行口座の凍結解除でお困りですか?
銀行口座の凍結解除は、必要書類の準備から審査完了まで時間がかかります。
「早く動き出すほどスムーズに進む」手続きの代表例です。
特に複数の金融機関がある場合や、相続人が多い場合は専門家に依頼することで大幅に負担を軽減できます。
福岡・飯塚相続遺言の相談所 行政書士あきつ事務所では、遺産分割協議書の作成・戸籍謄本の収集・銀行手続きのサポートなど、飯塚市・直方市・田川市・宮若市・嘉麻市をはじめ、福岡県全域の相続手続きをトータルサポートしています。
「どこから手をつければいいかわからない」という段階からお気軽にご相談ください。
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福岡・飯塚相続遺言の相談所
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