自筆証書遺言の保管方法|自宅保管と法務局保管の違いを解説【福岡・飯塚の相続遺言ガイド】

「どこに保管しておけば一番いいか悩む」
「亡くなるまで家族に内緒にしておきたいが・・・」
自筆証書遺言を作成しても、きちんと保管しておかなければ、何かあった時にご家族に発見されないなどということが起こり得ます。
自宅で保管すれば紛失や改ざんのリスクがあり、かといって誰にも伝えずにしまい込むと発見されないまま相続が進んでしまうこともあります。
2020年からは法務局による「自筆証書遺言書保管制度」も始まりました。
本記事では、自宅保管と法務局保管、それぞれのメリット・デメリットを福岡・飯塚相続遺言の相談所 行政書士あきつ事務所 光野が分かりやすくお伝えいたします。
自筆証書遺言の保管方法は2種類
自筆証書遺言の保管方法は、大きく分けて「自宅などでご自身が保管する方法」と「法務局の遺言書保管制度を利用する方法」の2つがあります。
それぞれ手続きの手軽さ・費用・安全性のバランスが異なるため、ご自身の状況に合わせて選ぶことが大切です。
自宅保管のメリット・デメリット
メリット
費用がかからず、いつでも内容を書き直せる手軽さが最大の利点です。
仏壇や金庫、貸金庫など、信頼できる場所に保管しておけば、思い立ったときにすぐ修正できます。
デメリット
自宅保管には次のようなリスクが伴います。
- 相続人に遺言書の存在が伝わらず、発見されないまま遺産分割が進んでしまう
- 相続人の一人が発見し、内容を破棄・改ざんしてしまうおそれがある
- 火災や災害で紛失してしまう可能性がある
- 発見後、家庭裁判所での「検認」手続きが必要になる(民法1004条)
法務局の自筆証書遺言書保管制度とは
2020年7月10日から始まった制度で、法務局(遺言書保管所)に自筆証書遺言の原本を預けることができます。
正式名称は「自筆証書遺言書保管制度」で、法務局における遺言書の保管等に関する法律に基づいて運用されています。
主なメリット
- 原本を法務局が長期間適正に保管するため、紛失・改ざんの心配がない
- 相続開始後、家庭裁判所の検認手続きが不要になる
- 形式面について法務局職員による外形的なチェックを受けられる
- 相続人は全国どの法務局からでも「遺言書保管事実証明書」の交付を請求できる
- 指定した方に遺言者の死亡時に通知が届く仕組み(死亡時通知)もある
注意点
- 保管の申請は遺言者ご本人が法務局に出向く必要がある(代理不可)
- 内容の有効性そのものを保証する制度ではない(形式チェックのみ)
- 手数料(1件につき3,900円)がかかる
- 保管申請できる法務局は、住所地・本籍地・所有不動産の所在地を管轄する法務局に限られる
自宅保管と法務局保管の比較
| 項目 | 自宅保管 | 法務局保管制度 |
|---|---|---|
| 費用 | 無料 | 3,900円(1件) |
| 紛失・改ざんリスク | あり | 非常に低い |
| 検認手続き | 必要 | 不要 |
| 発見されないリスク | あり | 通知制度で軽減 |
| 手続きの手間 | なし | 法務局への出頭が必要 |
どちらを選ぶべきか
「費用をかけず手軽に保管したい」方は自宅保管でも構いませんが、確実性を重視するなら法務局保管制度をおすすめします。
特に相続人同士の関係が複雑な場合や、遠方に相続人がいる場合、
飯塚市・直方市・田川市・宮若市・嘉麻市、また福岡県内にお住まいの方でも、すこしでも確実に遺言内容を実現したいという場合には、法務局保管制度が安心です。
保管前に確認しておきたいチェックリスト
- 遺言書が民法968条の要件(自書・日付・署名押印)を満たしているか
- 保管場所を家族や信頼できる方に伝えているか(自宅保管の場合)
- 法務局保管制度を使う場合、管轄の法務局を確認したか
- 保管申請時に必要な住民票・本人確認書類を準備したか
- 死亡時通知の指定者を検討したか
よくある質問(FAQ)
- 法務局保管制度を使えば内容も専門家がチェックしてくれますか?
-
法務局が確認するのはあくまで日付や署名押印の有無といった外形的な要件のみで、財産の特定方法や内容の妥当性までは審査されません。内容面の不安がある場合は、行政書士など専門家に事前相談されることをおすすめします。
- 一度法務局に預けた遺言書は書き直せますか?
-
保管の申請を撤回し、原本の返還を受けたうえで新たに作成し直すことが可能です。内容を一部変更したい場合も、新しい遺言書を作成して再度保管申請を行います。
- 自宅で見つけた遺言書はすぐ開封してもいいですか?
-
法務局保管制度を利用していない自筆証書遺言は、家庭裁判所での検認前に開封すると過料の対象になることがあります。発見時の対応については別記事で詳しく解説していますのでご参照ください。
まとめ
自筆証書遺言は保管方法によって、その後の安全性や相続手続きのスムーズさが大きく変わります。
自宅保管は手軽な反面、紛失・改ざん・未発見のリスクを伴い、法務局保管制度を利用すれば検認が不要になるなど多くのメリットがあります。
ご自身の状況に合った保管方法を選ぶためにも、 行政書士あきつ事務所へお気軽にご相談ください。
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