終活とは?家族に安心を残すための準備ガイド

終活って何から始めればいいの?
安心のための6つの準備
「終活」とは、人生の整理整頓のようなものです。
元気なうちに準備しておくことで、自分も、家族も、安心して過ごせます。
では何から始めればいいのか?
終活で取り組むべきことは、大きくわけると6つあります。
まずは①財産の整理。預貯金や不動産、保険などについて確認し把握しておくと、後々の手続きがスムーズです。
次に②身を守る契約の準備。「自分で外出できない。病気になってしまったらどうしよう」などの場合に備える。
任意後見契約、財産管理委任契約、死後事務委任契約などがあり、事前に準備することで将来の不安を減らす助けになります。
③医療や介護について考える。「高度医療や延命治療はどうしたいか」「介護施設や介護のカタチ」など、自分の意思や家族の負担を考えましょう。
さらに、④葬儀やお墓のことを考える。墓じまいや葬儀の内容について具体的に考えましょう。
⑤財産の行方を考える。これは遺言書の作成ですね。
そして⑥エンディングノートの記入も忘れずに。まずはここから始めてみるのも良いかもしれません。
これらを一つずつ進めることで、終活の全体像が見えてきます。
まずはできることから始めてみませんか?
終活には、次のような準備があります。
- 財産の管理方法・整理(預貯金、不動産、保険、証券など)
- 身を守る契約の準備(財産管理委任契約、任意後見契約、死後事務委任契約など)
- 医療・介護の意思表示 (延命治療、介護方針)
- 葬儀・お墓のこと
- 遺言書の作成
- エンディングノートを書いておく
終活で準備すべき事柄とは?
終活を進める中で、準備すべき事柄は多岐にわたります。
出来ればまずは、エンディングノートを書いてみることから始めてみるとよいかもしれません。
自然と、準備すべきことが見えてくると思います。
次に、一般的に想定される終活の具体例をいくつか書き出してみました。
1 身の回りのこと
- 家財道具、洋服等使わないものを生前整理する
- 年賀状じまいをする
- 自分の契約関係を整理する。(賃貸借契約、電話の契約、インターネット契約、使っていないクレジットカードや銀行口座の解約など。)
- 医療の治療方針 (例えば過度な医療、延命措置を希望する場合、しない場合がある。)
- 介護の方法や場所についての希望
- 今後のお墓の管理について。(墓じまいをするかどうかについて。今後、管理する人がいなくなるなど。)
- 葬儀の方法について。
- 葬儀の場所や規模・家族葬の希望など。(葬儀の音楽、遺影選び、納骨、散骨など)
- 金融機関や証券会社等の財産管理をどうするか。生前贈与をする、遺言書に記すなど。
- 不動産の今後の管理をどうするか。 (生前贈与をしておく。遺言書を作り、希望の人に渡す。解体・売却)
- 生命保険のこと。受取人の確認。相続税の相談。もしくは解約し返戻金を受領。
- 遺言書の作成。非常に大切です。
(相続人がいない場合、夫が妻へ、妻が夫へ全財産を渡せるように遺言書を作成する。)
- ご家族と行きたい場所 ・やりたいことを書き出す
- 会いたい人、友人・知人を書き出す
2 もしもの時の備え
おひとり様、子供のいないご夫婦、近くに家族がいない方、親族とは疎遠である場合など、死後のことを頼む人が近くにいないため、不安に思われることもあると思います。
以下のような場合も想定しておき、いざそうなった時に、困ることのないように、必要に応じ、あとにご紹介する契約などを結んでおくことをおすすめいたします。生命保険のようなイメージです。
- 足や腰が骨折するなど、不自由になってしまった。
- 金融機関や施設、病院に、自動車やバスなどをつかって自由にいけない。
- 認知症の発症の恐れがある。
- 自分か認知症になってしまったら、財産管理を誰かに任せたい。
- 財産を希望の人に管理してほしい
- もしもの時は、延命措置を希望しない場合。
- 死後の事務手続きをする人がいない。死後に親族に迷惑をかけたくない。
- 死後、財産を希望の人に渡したい
- 死後、財産を希望の団体に寄付したい
自分自身の死亡後の事務手続きとは具体的にどんなもの?
- 死亡届の提出、葬儀や納骨の手配や支払い、病院や介護施設への支払い、
- 年金の停止の手続、健康保険の手続、賃貸住宅の解約、水道光熱費などの解約、
- 銀行口座、証券口座の解約引き継ぎ
- 携帯電話の解約やその他サブスクリプション契約の解約手続きなど。
以上の具体例に該当する方は、自分自身の希望の人、信頼できる人との間で、以下のような契約をすることで、
将来の不安を、安心に変えることができます。
① 財産管理委任契約
- 認知症ではないが、足腰が不自由で、市役所・銀行や買い物などが今まで通り出来なくなった。
② 任意後見契約
- 認知症の症状が出る前に予防的に信頼できる人と契約しておく。
- もし認知症になってしまったら、信頼できる人が、本人の代わりに財産の管理をしていきます。
③ 尊厳死宣言契約
- 過度な医療や延命治療を望まない場合に必要な書類です。
④ 死後事務委任契約
- 自分の死後、事務処理手続きを頼むために必要です。遺言書は財産の行き先を決める書類です。そのため、死後の事務処理手続きが出来ない場合があるのです。
- 自分の死後に、身近な相続人がいないため、疎遠にしていた遠い親戚が相続手続き対応しなければならないケースもあり、そのような迷惑をかけないために死後事務委任契約は重要です。
⑤ 遺言書
- 自分の遺産の分け方、渡したい人を決めておく場合に必要です。
- 子がいない場合、相続人がいない場合には、トラブル防止に非常に有効でSので、必ず遺言書を作っておくべきだと思います。
このように前もって対応しておくべきことが多くあります。
特に、介護の分野においては、財産管理委任契約や任意後見契約、尊厳死宣言書などは、終活において、非常に大切です。またこれらの各種契約は、公証役場で公正証書として作成することが非常に重要です。私の事務所では、全て公正証書として作成することをご案内しています。
複雑な契約とお考えかと思いますが、
これは現時点では予想できない将来の自分のための保険のようにお考えいただくと良いかと思います。
これらの手続きを通じて、自分の意向を明確にしておくことで、家族への負担も軽減することが出来ます。
終活を通じて、安心して最期を迎えるための準備を整えましょう。
家族が迷わないための準備
① ~エンディングノート~
終活は、自分の思いを整理して、生きているうちに家族に伝えることです。
そして出来ることならば、より現実的に、自分が亡くなったあと家族が迷わないように、困らないように準備をしておくことも終活ではないでしょうか。
たとえば、葬儀などについて「家族葬にしたい」「好きな音楽を流してほしい」といった希望を、タイミングがあれば伝えておく。
このような自分の想いや希望、事柄を、エンディングノートに書いておくと、その時、家族が迷うことなく対応することができます。
その橋渡しになるのが、エンディングノートや各種の契約です。
②エンディングノートの具体的内容(チェックリスト)
エンディングノートは、終活の第一歩です。
自分を見つめなおすきっかけにもなります。以下の項目を参考に記入してみましょう。
| 項目カテゴリ | 記入内容の例 | チェック欄 |
| 基本情報 | 氏名、生年月日、住所、連絡先 | ☐ |
| 家族・親族情報 | 続柄、氏名、連絡先、緊急時の連絡先 | ☐ |
| 財産一覧 | 預貯金、不動産、保険、証券、貴重品 | ☐ |
| 契約・手続き | 見守り契約、財産管理委任契約、死後事務委任契約の有無 | ☐ |
| 医療・介護の希望 | 延命治療の有無、介護方針、希望する施設 | ☐ |
| 葬儀・お墓の希望 | 葬儀形式(家族葬など)、納骨先、費用の考え方 | ☐ |
| 相続に関する考え | 遺言書の有無、財産分けの希望 | ☐ |
| メッセージ欄 | 家族への感謝、伝えたい言葉 | ☐ |
おひとりさまの終活
一人暮らしの終活のすすめ
一人暮らしの終活を進める際には、自分の希望や意向を明確にすることが重要です。
また現在ご夫婦であったとしても、どちらかが先に旅立てば、おひとりさまになります。
そのため事前にエンディングノートを作成しておく、夫婦でお互いに遺言書を作成しておくなど、少しずつ準備をしておくことで、残された家族に負担をかけずに済みます。
また、信頼できる人に自分の意向を伝えておくことで、安心感も得ることができます。
一人暮らしの終活は、自分自身のため、親族や身近な人のための大切な準備です。
身元保証やサポートの必要性
おひとりさまの場合、身元保証してくれる親族がいない場合、身元保証が必要になることがあります。
また自治体をはじめとした生活の支援、医療サポートも必要になることがあります。
例えば、賃貸アパートや施設への入所をする場合、身元保証がなければ契約が出来ないことが、現実にあります。
このような際に、「身元保証サービス」を行っている会社や団体もあります。
また食事のこと。 身体のことも、一人では出来なくなってきます。
そんな時には、生活支援や医療サポートを受けることで、安心して生活を続けることができます。
ただ、終活・高齢者サポートの中には、高額な費用を請求されるケースもあるようです。
費用が適正なものなのか。サービスが十分なものなのか。確認し、納得して契約するようにしましょう。
わからなければ信頼できる人に相談してからでも大丈夫です。
安心して最期を迎えるために
安心して最期を迎えるためには、これまでお話してきたような終活を通じて、自分の希望を確認して、そのために必要な準備を少しづつ始めてみることがとても大切です。
エンディングノートや遺言書を作成することも大切。
そして一番大切なことは、日頃から、家族とのコミュニケーションを大切にすることです。
出来ることなら、家族との会話の中で伝えられれば一番良いですね。
家族に、会話の中で伝えておくということは、エンディングノートに書くことと同じです。
その上で、終活を進めることで、より良い最期を迎えることができのではないかと思います。
終活相談ができる窓口
市役所や自治体での相談窓口
市役所など自治体では、終活に関する相談窓口を設けていることが多いです。
専門の相談員に終活に関する相談をすることが出来ます。
無料で相談できる場合が多いので、まずは市役所や社会福祉協議会などから相談してみるのも良いかもしれません。
終活相談センターなどへの相談
終活相談センターは、終活に特化した相談窓口です。
ここでは、エンディングノートの作成や遺言書の準備、財産管理についての相談が可能です。
終活相談センターを利用することで、専門的な知識を得ることができ、安心して準備を進めることができます。
自治体や弁護士、行政書士、税理士などが運営していることもあり、その後の多くの手続きもスムーズに進みます。
専門家への相談のメリット
弁護士や行政書士など各専門家へ相談すると、事務手続き着手までの時間が非常に短縮できます。
相談後、契約が成立すれば、すぐに手続きに着手し必要な書類収集などに取り掛かります。
ホームページなども多く希望の事務所に電話してみましょう。
法律や税務、医療に関する各専門家に相談することで、自分のことに関する具体的なアドバイスを受けることができ、次に何をするべきかを判断しやすくなります。
また終活相談・遺言書の相談に限らず、自宅などへの出張相談を行っているところもあるため、ご高齢な方や体調が思わしくない、体が不自由な方でも相談ができ、手続きも具体的に進みます。
専門家への相談を通じて、安心して終活を進めることができます。
終活まとめ:家族に安心を残すために
終活は、家族の為でもありますし、また自分自身を見つめなおす時間でもあります。
財産の整理や契約の準備、医療・介護の希望、葬儀やお墓の希望、遺言書、そしてエンディングノートの記入。
これらを一つずつ進めることで、自分も、家族も迷わず安心して対応できる環境が整います。
特にエンディングノートは、終活の第一歩として最適です。
弊所、福岡県飯塚市の行政書士あきつ事務所では、終活サポートを中心に、遺言書や相続手続きに関するご相談を無料で受け付けております。
もしご不安なことがございましたら、お電話、お問合せメール、インスタグラムDMなどよりお気軽にお問合せくださいね。ご希望でしたらご自宅までお伺いいたします。
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